浴衣から作務衣をメインに変更しました。
理想の着心地を求めて、自社で丁寧に洗濯しています。
いくつもの物語が集う場所
東京・箱根の中間地にあり、鶴巻温泉駅から徒歩5分とアクセスも抜群な「元湯陣屋」は、神奈川県秦野市にある純和風旅館です。1918年(大正7年)に三井財閥が御寮(別荘)として建てた「平塚園」が始まりで、その歴史は100年以上にもおよび、明治天皇や映画監督の宮崎駿監督など、多くの著名人が足を運んでいます。
館内に飾られている、代々の当主が少しずつ収集してきたという古美術品に加えて、毛利元就や宮本武蔵にゆかりのある武具、武田家伝来の鎖かたびらや上杉謙信の十字の槍など、 鎌倉時代や戦国時代の貴重な品々を目の当たりにすると、その積み重ねてきた歴史の重みを感じとることができます。
自然と歴史に囲まれた、極上の癒やし空間
一万坪にも及ぶ、広大で手入れの行き届いた美しい庭園は、まるで自然の森の中で過ごしているかのような安らぎを感じさせてくれます。庭園を歩きながら、四季を彩る草花や生きものたちを眺めるぜいたくな時間はきっと、ご自身を大切にできる時間となることでしょう。
近年、東京都市圏の膨張によるベッドタウン化が進んでいる鶴巻温泉街は、どちらかというと小規模な温泉郷ではございますが、そのお湯に特徴があります。丹沢山塊の地下深くから湧き出る鶴巻温泉は、カルシウム含有量が世界でも有数の名湯として知られ、疲労回復・リウマチ・神経痛・外傷・胃腸病(飲用)に効果があるそうです。内湯、庭園露天風呂に加えて、裏山を登った高台にある山荘露天風呂など、さまざまなシチュエーションでその名湯をご堪能いただけることでしょう。
四季折々の素材にこだわり、庭園内で採れた山の幸や新鮮な魚介を使った料理も好評です。お客様が訪れるたびに新しい発見のある「陣屋の味」を楽しんでもらえるよう、お客様がその日お食事された内容を記録し、訪れるたびにメニューを変える、という細やかな気配りもされているのだとか。
将棋・囲碁の聖地、陣屋
元湯陣屋を語るうえで避けては通れないもののひとつに、「将棋・囲碁」との関りがございます。数々の将棋・囲碁の名勝負の舞台となった「松風の間」は明治天皇をお泊めするため、黒田藩主が大磯に建てものを移築したお部屋で、欄間には桐や菊が施されており、今までに行われたタイトル戦はその数300以上。今現在も数々の将棋・囲碁の名勝負が行われています。棋士の勝負めしでもある「陣屋カレー」をご存じの方もいらっしゃることでしょう。
この「松風の間」の庭園は、2023年春に国際ガーデニングショーの最高峰『チェルシーフラワーショー2023』ゴールドメダル受賞(通算12回目)の世界的庭園デザイナー・石原和幸氏のプロデュースのもと、より美しいものにリニューアルされました。
作務衣導入のきっかけ
■導入いただいた作務衣:たてスラブ作務衣 茶
もともと施設の館内着として、浴衣と作務衣両方のご用意はあったものの、数としては浴衣の比率が高く、作務衣はご希望のお客様だけにご利用いただく形をとっていました。陣屋グループの宿泊施設である「湯村温泉緑屋」と「別所温泉緑屋」が2023年にオープンすることになったタイミングで、だれにでも着やすい作務衣をメインの館内着にするよう方向転換したため、「元湯陣屋」も足並みをそろえる形で新調することになりました。
旅館のイメージカラーに近いものがあったこと、もともとお使いいただいていた作務衣と似たお色・風合いの作務衣があったこと、細かなサイズ展開があること、大人用作務衣と同じ生地を使用したお子様サイズも製作できる(*別注対応)といったことなどが、導入いただけた理由として挙げられます。
また、このたび導入を決めた和粋庵製の作務衣は、ズボンの裾とウエスト部分が紐で結ぶ仕様であるため着心地が良く、お客様ご自身で結び具合を調整できる形をお選びいただいた点も旅館のこだわりポイントです。綿100%の生地ならではの優しい風合いも、お客様にご満足いただけているとお伺いできました。
理想の着心地を求めて
宿泊されるお客様に、心地よい着心地を味わっていただきたいため、2018年頃から自社内に業務用洗濯乾燥機を導入し、クリーニングをするようになりました。以前はリネンサプライ業者に頼んでいましたが、その立地から箱根地域の他施設のものとまとめた形での対応となるため、着心地にこだわる陣屋の館内着として納得いく仕上がりにならず、細かな要望や風合いを実現するため、自社内でクリーニングをはじめました。
クリーニングはパート社員2名で対応されていて、洗濯後約75%くらいまで乾燥機で乾かし、やや生乾きの状態でハンガーにかけ、その後大きくシワになっている部分のみ優しくアイロンを掛けると、きれいに仕上がるそうです。
衣類は消耗品なので、お使いいただいているとどうしても傷んでしまうこともありますが、その修繕も自社で行っているそうです。ひとつひとつの物事を大切にするその姿勢は、お客様にもきっと伝わるのではないでしょうか。
すてきな思い出とともに作務衣を
非日常的な時間の中で、心のこもったおもてなしを受けたなら、人はその思い出を、形あるものとして持ち帰りたくものです。元湯陣屋では、宿泊時に使用するタオルやお宿に所縁のある選りすぐりの雑貨に加えて、作務衣も物販されています。
また、前述の陣屋グループ旅館である「湯村温泉緑屋」「別所温泉緑屋」では、作務衣に加えて、館内ラウンジスペースに置かれている椅子やテーブルも購入できるようになっています。その品物近くに貼付、掲示されているQRコードを読み取ることで、製品の特徴を知ることができ、そのまま購入ができるシステムです。
お客様ご自身でお召になるほか、お土産ギフトとしてもお選びいただける機会があるともお伺いしました。柔らかで優しい和粋庵製作務衣の着心地をぜひご自宅でも感じていただけたら幸いです。
施設情報
鶴巻温泉 元湯陣屋
〒257-0001 神奈川県秦野市鶴巻北2-8-24
業種 | : | 旅館 |
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設立年 | : | 1918年(大正7年) |
部屋数 | : | 18室 |
宿泊料金 | : | 約50,000円~ |
導入 | : | 客室用作務衣 |
クリーニング | : | 自社クリーニング |
導入の決め手 | : | ✓お客様満足度の向上 ✓施設との調和 ✓着心地 ✓メイドインジャパン |
満足している点 | : | ✓着心地 ✓見た目・デザイン ✓仕様・機能性 |