自然素材で織りなす
心地よい安らぎのひととき
四季が織りなす嬬恋の魅力
群馬県の西の端に位置する嬬恋村は、軽井沢や志賀高原など長野県の観光地と隣接する高原の村です。日本百名山の浅間山(標高2,568m)、草津白根山(標高2,160m)、四阿山(あずまやさん、標高2,354m)に囲まれ、平均標高は1,000m。年間平均気温が約8℃と冷涼な気候に恵まれています。都会から距離がある嬬恋村には、多くの自然がそのまま残されており、澄んだ空気と美味しい水が魅力です。この素晴らしい環境が、高原の清々しさを存分に感じさせてくれます。
嬬恋村といえば、広がるキャベツ畑が代名詞。昼夜の寒暖差がもたらす甘みと旨味が特徴で、夏から秋にかけて、嬬恋村のキャベツは全国出荷量の約半分を占め、全国1位の生産量を誇ります。7月から8月にかけては特に自然の美しさが際立ち、訪れるゲストは非日常的な景観を楽しむことができます。
いっぽう冬は-10℃を下回ることもあるという嬬恋村。北海道や蔵王に匹敵するほどの上質なパウダースノーの世界が広がり、スキーやスノーボード、そり遊び、わかさぎ釣りなど、冬の外遊びを思う存分楽しめるスポットとしても人気を集めています。
豆腐屋から始まった宿の物語
雄大な浅間山を仰ぎ、高原の豊かな自然に抱かれた旅館「花いち」。その歴史は、一軒の豆腐屋から始まりました。昭和20年代、嬬恋を訪れる学校教師やスキー場の工事関係者たちには、ゆっくりと寛げる宿がありませんでした。そんな地域の声に応えるように、「花いち」の前身となる旅館が誕生。その後訪れたスキーブームの際には、28の客室に賑わいが満ちあふれました。やがてブームが落ち着くと、サッカーなどのスポーツ合宿を受け入れる宿として、新たな役割を担うようになります。
その後、平成4年に温泉掘削に成功し、温泉旅館としてリニューアル。大きな転機となったのは平成14年でした。家族で訪れた「部屋にお風呂がついている温泉宿」への宿泊体験がきっかけとなり、「花いち」と名を改め、より上質なおもてなしを追求する宿へと生まれ変わる決意を固めました。自家源泉の掘削とともに、本格的な温泉旅館としての第一歩を踏み出した「花いち」。この決断が、心からのおもてなしを大切にする、今日の「花いち」を築き上げる基盤となりました。
心身癒す湯と 優しき味わい
地下1,000mから湧き出る奥嬬恋の天然温泉は、豊かな塩分を含み、発汗作用が優れているため、体の奥から温まります。アトピーや皮膚疾患の方も安心して利用でき、宿泊されたお客様は皆、浄化されたかのようにリラックスした表情で帰られるそうです。源泉掛け流しの湯は客室の湯船と二つの貸切風呂でご堪能いただけます。
お客様から好評をいただいている料理は、澄んだ空気と太陽をたっぷり浴びて育った新鮮な地元の「高原野菜」やお宿で採れる「無農薬野菜」を中心に、群馬の上州牛や岩魚、鮎などを活かした旬の献立をご提供しています。お客様に全力で向き合い、美味しく安心して召し上がっていただくため、素材は板前が「美味しい」と感じるものを厳選。食事後に食べ残しがあれば、その理由を追求し、次回への改善に活かす努力を怠りません。自慢の料理は、ときどき町のマルシェでもお目にかかれることがあるそうです。
お料理に関するニュースは宿の料理長であり、4代目として跡を継ぐ予定の息子さんが担当するインスタグラムアカウントでご覧いただけます。
看板猫による「猫接客」
「花いち」をご紹介するうえで忘れてはならないのが、看板猫たちの存在です。保護猫でありながらすっかり人に慣れ、訪れるお客様にも自然と親しげに接してくれます。その「猫接客」は愛猫家の皆さまにとって癒しのひとときとなり、猫たちに会うためにリピートしてくださるお客様も少なくないそうです。
看板猫たちもお客様に可愛がられるのが嬉しいようで、気まぐれに近くに遊びに来たり、お部屋にひょっこり顔を出してくれることもあるとか。そんな自由気ままな姿が、さらに温かで和やかな時間を演出しているようです。
看板猫たちの日常は、お宿の女将さんによるインスタグラムアカウントで、ご覧いただけます。
若き職人が織りなす、自然素材の温もり
■導入いただいた作務衣:たてスラブ作務衣 グレー
上質な寛ぎの時間を演出する宿のアメニティのひとつとして、使われていた作務衣。その新調を検討する際、二つの重要なキーワードがありました。それは「自然素材であること」、そして「国産、できれば群馬県産であること」。この明確な方針のもと、和粋庵の製品との出会いが始まります。
カタログ請求を経て、3代目館主の英夫さんと女将の陽子さんが実際に店舗に足を運ばれた際、特に目を引いたのが綿100%の「たてスラブ作務衣 グレー」でした。この作務衣は、太い部分と細い部分が交互に紡がれた「スラブ糸」を使用しており、素朴でありながら柔らかく着慣れた風合いが特徴です。適度な厚みの生地と心地よい肌触りが、快適な着用感を提供します。
また、お二人にとって印象深かったのは、店舗の向かいにある自社工場の見学です。そこで、伝統的な技を守りながら丁寧にものづくりに取り組む若手職人たちの真摯な仕事ぶりに感銘を受け、その経験が導入を決断する大きな要因となったそうです。
3つのセミカスタマイズ
作務衣の快適な着用感を追求するため、ご希望を反映したセミカスタマイズを施しています。上着の襟元にはボタンを付けて着崩れを防ぎ、ズボンの裾はゴム仕様に変更して、紐を結ぶ手間を省きました。さらに、上着背中の上部に宿のロゴを刺繍で入れ、オリジナリティも演出しました。
このように、素材選びから仕立てまで、ひとつひとつの工程に心を込めて仕上げた作務衣は、宿の魅力を引き立てるアイテムとして、お客様に心地よい寛ぎの時間を提供いたします。
里帰りのような、ほっとする安らぎの追求
一軒の豆腐屋から始まった宿「花いち」は、伝統的な「おもてなしの心」を大切にしながら、自然素材を活かしたリノベーションなど、新しい価値を生み出す取り組みも続けています。将来4代目としてこの宿を継ぐ料理長は、「実家に帰ってきたような、ほっとする安らぎ」をコンセプトに掲げ、このビジョンのもと、温もりのあるもてなしを追求していく考えです。
広大なキャベツ畑やトラクターが行き交う雄大で牧歌的な風景に囲まれた環境は、日々の喧騒を忘れ、心身をリフレッシュする特別な場所。スタッフ全員が心を込めて紡ぐおもてなしが、館内を温かな空気で満たし、訪れる方々の心に深い寛ぎをもたらしています。
そんな「花いち」は、これからも訪れる方々の心に寄り添う、特別な寛ぎの場所であり続けることでしょう。
公開日:2024年12月3日
施設情報
奥嬬恋温泉 花いち
〒377-1611 群馬県吾妻郡嬬恋村干俣386
業種 | : | 旅館 |
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部屋数 | : | 7 |
宿泊料金 | : | 大人 × 2名 1泊 約55,000円~ |
導入 | : | 客室用作務衣 |
クリーニング | : | 自社クリーニング |
導入の決め手 | : | ✓お客様満足度の向上 ✓施設との調和 ✓着心地 ✓メイドインジャパン ✓自然素材 |
満足している点 | : | ✓お客様満足度の向上 ✓施設との調和 ✓着心地 ✓メイドインジャパン ✓自然素材 |